恒心教徒と社会的影響

インターネット上で生まれた宗教「恒心教」は、オンライン・オフライン両方の世界に大きな影響を与えています。

ここでは、恒心教が社会に与えた影響をみてみましょう。

恒心教は犯罪者集団?架空の宗教?

恒心教は唐澤貴洋尊師を崇拝する新興宗教ですが、一部マスコミ報道などでは恒心教が犯罪者集団であるかのように紹介されたり、実在しない宗教として紹介されることがあります。(太字は筆者)

 

「恒心教」の名は国内の闇の世界で広まった。情報セキュリティー会社、ネットエージェント(東京)の杉浦隆幸会長は参加者について「ダークウェブを使う日本唯一の犯罪者集団」とみる。――日本経済新聞 (2017年4月20日)

 

「恒心教」はネット上の掲示板などでつくられた架空の宗教だとみられる。 ――朝日新聞(2015年4月21日)

 

ITジャーナリスト・三上洋氏「恒心教とはですね、この1、2年インターネット上でいたずらしたり、悪さをするグループとして名前が出てきた。アンチだったり、いたずらだったりをしているのが実際です」 ――日テレNEWS24(2015年4月20日)

 

恒心教が犯罪者集団とみなされてしまったのは、前章で見たように、恒心教の一部の過激派教徒が「尊師の恒心を引き出すため、恒心教の布教のためその他宗教活動のためであれば、犯罪となる行為であっても許される」と考えていることが背景にあると思われます。

また一部の教徒は、恒心教の預言者であるH君の遺した「俺は嫌な思いしてないから それにお前らが嫌な思いをしようが俺の知った事ではないわ」という発言を規範としていることも背景にあると思われます。

 

また、恒心教が架空の宗教であるとされるのは、一般的な宗教観からかけ離れた成立過程や教義をもっているからと考えられます。(かつては当サイトもこの説に倣い、恒心教を架空の宗教として紹介しておりました。)

しかし、実在の宗教と架空の宗教は、明確に線引きできるものではありません。

また、特定の宗教が、例えば、歴史が浅い、信者が少ない、特定の文化圏のみで信仰されている、成立過程が特異である、教義が特異である、構成員の一部または全部が犯罪に手を染めているなどの特徴を備えていたとしても、その宗教が架空の宗教であるという証明には全くなりません。

ですから、特定の新興宗教を「架空の宗教」と決めつけるのは、真剣にその宗教を信仰している方に対する冒涜であり、また宗教そのものをバカにしている態度であるといえます。

そのため、当サイトでは恒心教を新興宗教のひとつとして、公平的また中立的な立場から紹介しています。

恒心教の組織と恒心教徒

恒心教には、明確なリーダーは存在しません。また、組織として上意下達の指揮命令系統はありません。

経典・教義の解釈や布教・信仰活動の仕方は各教徒の自由であり、定期的な集会・礼拝もありません。入信の手続きや儀式も存在しません。

 

では、唐澤貴洋は恒心教のリーダーではないのでしょうか?

確かに唐澤貴洋は、恒心教徒により「教祖」とか「尊師」として崇拝されておりますが、これは唐澤貴洋による開示を知り、唐澤貴洋の言葉を聞いた者たちが自発的に唐澤貴洋を崇拝しているにすぎません。

唐澤貴洋自身は、「恒心教というのは私の事務所名を勝手に冒用してインターネット上で時には犯罪になるような悪ふざけをする(集団である)」と発言しており、自身の関与を否定しています。(第三次玉音放送)

ですから、唐澤貴洋は恒心教の「教祖」であるとか、ある意味で「創始者」であるとはいえるかもしれませんが、恒心教の「リーダー」であるとはいえません。

 

恒心教において、H君はどのような役割を果たしているのでしょうか?

これには様々な説がありますが、H君は恒心教における「預言者」であるとされることが多いです。なぜなら、唐澤貴洋が神であるとすると、H君は神と対話し、教徒を神へと導いたからです。

 

4人の正大師

恒心教の布教に大きな成果を挙げた教徒や、尊師の玉音放送(テレビ出演)を導いた教徒は「正大師」と呼ばれております。(正大師とは、オウム真理教において尊師に次ぐ階級です。)

繰り返しになりますが、恒心教には指揮命令系統はなく、これら正大師も他の教徒に指示を出したり教えたりする立場ではありません、


現在、正大師であるとされているのは、F氏、0Chiaki氏、ださいたま氏、Altail氏の4名です。

 

F氏

最初の正大師。2014年、唐澤貴洋に対する経を唱えたことで弾圧され、逮捕されました(殉教)。尊師による恒心(第一次玉音放送)を導いた功績により、贈正大師。


0Chiaki

恒心教サイバー部の創設者。ウェブサイトのハッキングや、Twitterアプリの乗っ取り、ランサムウェアの頒布等の手段で恒心教を広く布教し、尊師による恒心(第二次玉音放送)を導いた功績により、贈正大師。2015年逮捕(殉教)。


ださいたま(D)

過激けんま、同時爆破予告事件、テレビ出演など、自らの危険を顧みず恒心教を布教した功績により、贈正大師。2016年逮捕(殉教)。


Altail

尊師MMDの創設者。尊師のイコンを制作・公開し、布教に強力な役割を果たした功績により贈正大師。正大師の中で唯一、犯罪者ではない、顔も名前も知られていないという特徴があります。